こんにちは。Kurako!編集部の岩佐です。
私は、2023年11月に神奈川県川崎市から倉敷へ移住し、倉敷市地域おこし協力隊として活動しています(※2026年8月現在)。倉敷の魅力を伝える情報発信業務に取り組みながら、移住相談員も務めているアラサーです。
倉敷には知人も親戚もおらず、縁もゆかりもまったくない状態で移住してきました。
旅行で初めて倉敷を訪れた際、直感で「この街は暮らしやすそうだな~」とビビッときて、特に下調べもしないまま移住を決めたのです。今思えば、かなりのチャレンジャーだったと思います。
そんな勢い任せの移住でしたが、住み始めてもうすぐ3年。今も変わらず倉敷が好きで、余程のことがない限り、自分から倉敷を出ていくことはないだろうなと思っています。ただ、住み始めた頃は「え~!」と驚くことがたくさんありました。
今ではすっかり日常になってしまった、倉敷暮らしのギャップ。忘れてしまう前に、思い出せる限りまとめてみます。
① 住宅地の中にも!?用水路の多さと大きさ
「なんで、こんなに狭い路地や住宅地の中にも用水路があるの!?」

倉敷に移住して、まず驚いたのが用水路の多さでした。田んぼが見当たらない住宅地にもありますし、車通りの多い街のど真ん中にもあります。もはや川なのか用水路なのかわからないほど、水が身近に流れているのです。
用水路の大きさもさまざま。下手したら車が一台まるっと落ちてしまいそうな幅の用水路もあります。地元の人は慣れているので、細い道でもスイスイ運転していますが、私はいつもハラハラしながら車を走らせています。

用水路といえば、ヌートリアの存在も強烈でした。

ヌートリアは、主に西日本の水辺に生息している外来種の生き物です。私は初めて遭遇した際に「カピバラ!?デカネズミ!?」と大パニックになり、通りがかった人に「新種の生物がいる」と報告してしまいました。20数年生きてきて、初めて見る動物がいるとは思いませんでした。神奈川出身でヌートリアを知っている人は、めったにいないのではないでしょうか。

倉敷のいたるところにある用水路。時には転落事故も起きるため、通行する際はくれぐれも気をつけたいところですが、倉敷で果物や野菜が豊富に採れるのは、この水の豊かさがあるからなのかなと思います。
② スーパーの種類がとにかく多い
マルナカ、エブリイ、ハート、ハローズ、天満屋ハピーズ、両備プラッツ、ディオ、イオン系列のスーパーなどなど、とにかく種類が多い!
個人的な体感では、コンビニよりもスーパーの方が多いんじゃないかと思うほど、買い物する場所が充実していると思います。
各スーパーの特売日に合わせて違うお店へ行ってみたり、「魚ならここ!」「肉を買うならここ!」と、推しのスーパーが決まっていたりもします。東日本にはないスーパーばかりなので、移住後はスーパーをハシゴするのに一時期ハマっていました。
ハローズは24時間営業で、帰りが遅くなった日でも買い物ができるのでありがたいです。
面白いと思ったのが、「なかやま牧場 ハート」というスーパー。牧場直営のスーパーなので、お肉は新鮮で、珍しい部位も販売している豊富なラインナップが魅力です。ところがなぜか、お肉に負けないほど鮮魚も充実しているのです。どのお魚も鮮度が高くてとにかくおいしいので、行くたびに献立に迷います。
スーパーによってはオリジナルのテーマソングが延々と店内で流れています。最初は聞き流していたはずなのに、気づけば頭から離れなくなっている……。
③「晴れの国」ではあるけれど、意外とずっと快晴なわけではない
これはかなり衝撃でした。「晴れの国」と聞いて、私は勝手に、雲ひとつない快晴の日が多いと思っていました。しかし実際に暮らしてみると、「今日は曇ってるな~」と思う日が意外と多かったのです。
岡山県が「晴れの国」と呼ばれる理由の一つは、降水量の少なさ。つまり、ずっと快晴というよりは、雨の降る日や量が少ないことが「晴れの国」と呼ばれる根拠の一つになっているようです。
岡山県のホームページでは、「岡山は本当に晴れの国なのか?」をデータとともに検証していました。気になる人はチェックしてみてください。
○岡山県は1年間のうち、
降水量(雨や雪の降った量)が1ミリより少ない日がおよそ277日あり、
全国1位でした。
○降水量は1,143ミリで全国で2番目の少なさでした。
倉敷も晴れの日は多いけれど、曇りの日も全然あります。とはいえ、丸一日ずっと雨が降ると「珍しいな~」と感じますね。数時間だけ降って、そのあとすぐに晴れ間が見えるのが、倉敷の気候あるあるなのかなと思います。
ちなみに、倉敷で雪がどっさり積もることは少ないです。倉敷に3年間住んでいて、雪に困ったことは一度もありません。もちろん雪がちらつく日もありますが、地面がうっすら白くなる程度で、わりとすぐに溶けます。
県北は数メートル積もる地域もあるので、雪の少なさは県南ならではだと思います。

④ 駅の近くでも、鳥や虫の声がとにかく聞こえる

私は市街地に住んでいますが、倉敷駅から徒歩圏内でも鳥や虫の声がよく聞こえます。コンクリートジャングルで生きてきた人間からすると、生き物の声で季節の移り変わりを感じられる暮らしって、とても良いんです!
春になると、近所の屋根に鳥がとまり、鳴く練習を始めます。最初はなかなかうまく鳴けず、下手くそな声が部屋の中まで聞こえてきます。心の中でこっそり「がんばれ!」と応援するのが、毎年恒例になりました。
また、街中で大きなサギを見かけると、「春が来るんだな~」と感じます。

一方で、真夏のセミはあまりにも賑やか!川崎でよく耳にしていたのは「ミーンミンミン」と鳴くミンミンゼミでしたが、倉敷では「ワシャシャシャシャシャ」と鳴くクマゼミの声がよく聞こえます。あまりの大音量に、セミの声で目を覚ましたことがあるくらいです。同じセミでも、地域によって聞こえる声が違うことにも驚きました。

そして夏の終わり頃は、夜になると、リンリンと虫の声が流れてくるので、窓を開けて眠るようにしています。田んぼに囲まれているわけでもないのに何故か聞こえてくる虫の声。これがなんとも心地良いのです。秋の訪れを最初に教えてくれるのは、名前も姿も知らないこの虫だと思います。
ちなみに、地元の人にはなかなか共感してもらえないのですが、川崎の空を25年間眺めてきた私からすると、倉敷駅周辺の夜空でも十分綺麗です。駅近くの少し暗い住宅地を歩いていた時に、流れ星を見たこともあります。

⑤ 果物の品種の多さにびっくり!特に桃とぶどう
果物への驚きは、まさに岡山ならではではないでしょうか。
このコラムを書いているのは7月。今の時期に直売所へ行くと、店内に入った途端、ふわぁあっと桃の良い香りに包まれます。
時期によってさまざまな桃が置いてあり、清水白桃、なつごころ、白鳳、つきあかり、浅間白桃、加納岩白桃などなど、関東にいた頃には見たことも聞いたこともなかった品種まであります。移住した当初、「桃ってこんなに種類があるの!?」と驚きました。私は普段、玉島や真備の直売所に行くか、お隣の総社市まで買いに行っています。

たった一週間違うだけで、店頭に並んでいる桃の種類が変わるので、ついつい桃目当てに毎週通ってしまいます。市内の桃だけでなく、岡山県内で育てられた自慢の桃がずらりと並んでいるんです。
岡山の桃といえば白桃が有名ですが、私の最近のお気に入りは、黄桃の「つきあかり」です。

果肉がしっかりとしていて、甘さがぎゅっと詰まっていて、とてもジューシー。値段もワンコイン以下とお手頃なのも嬉しいポイントです。
岡山県以外でも栽培されているそうですが、お取り寄せをしなくても気軽に食べられるのは、産地の近くに住んでいるからこそだなと思います。

そして、ぶどうも種類が多い!
ピオーネやシャインマスカットなどの有名なものから、瀬戸ジャイアンツ、翠峰(すいほう)、ロザリオ・ビアンコ、オーロラブラック、紫苑(しえん)、キャンベル・アーリーなど……。
もはや何かの呪文かと勘違いするくらい、聞き馴染みのない品種が多く、まだ食べたことのないぶどうがたくさんあります。
倉敷市の船穂地区は、マスカット・オブ・アレキサンドリアの産地としても有名です。地物のブドウを使ったワインも作られており、香り高くてフレッシュな味わいがたまりません。暮らしている地域にご当地ワインがあることは、なんだか誇らしく、自慢したくなります。
季節ごとに旬の新鮮な果物を長く楽しめるので、果物好きな人にとっては、まるで天国のような地域だと思います。
おわりに
移住当初は驚いていたことも、今ではすっかり日常になりました。
用水路のそばを慎重に運転し、スーパーごとの特徴を覚え、丸一日雨が降ると珍しく感じる。鳥や虫の声で季節を知り、夏になれば直売所に並ぶ桃を見比べています。
まだまだ思い出しきれていないことがありそうなので、第二弾も書くかもしれません。
実家の川崎と比べたら、倉敷の生活は素朴なものですが、暮らしの中にしっかりと楽しみがありました。移住者目線で見つけた倉敷の特徴を、これからも綴りたいと思います。





